医療法人明日葉会札幌マタニティ･ ウイメンズホスピタル

非確定検査

非侵襲性出生前遺伝学的検査（NIPT）

母体の採血をし、母体血中に含まれる赤ちゃんのDNAを用いて、赤ちゃんがダウン症候群（21トリソミー）、18トリソミー、13トリソミーを持つかどうかの検査をします。
妊娠10週以降から検査可能ですが、12週前後での検査をおすすめしています。
母体血清マーカー検査（クアトロテスト）よりも精度が高いですが、精度は母体の年齢によって変わります。また、非確定検査ですので、検査を受けて陽性の結果が出た場合でも、診断が確定するわけではありません。確定診断には羊水検査を受けていただくことが必要となります。

母体血清マーカー検査（クアトロテスト）

母体の採血をし、母体の血液中に含まれる4つのタンパク質を解析し、赤ちゃんがダウン症候群（21トリソミー）、18トリソミー、開放性二分脊椎症を持つ可能性（確率）を調べます。妊娠15週以降から検査可能です。
検査結果は確率（○分の1）で返ってきます。4つのタンパク質の測定値に妊婦さんの年齢や妊娠週数、体重などの情報を考慮し、個別に確率が算出されますので、年齢の高い妊婦さんほど、陽性結果が出やすくなることに注意が必要です。
非確定検査ですので、結果が陽性であっても診断確定ではなく、羊水検査を行うことが必要となります。結果が陽性の方でも羊水検査を受けたら染色体は正常である確率（偽陽性率）が高いことも特徴です。検査を受けられる前には、検査の精度、結果の解釈の仕方につい十分に理解しておく必要があります。

※その他の非確定検査である胎児超音波スクリーニング検査（FTS）は当院では実施しておりません。ご希望の方は他院にご紹介させていただきます。

確定検査

羊水検査

お腹の赤ちゃんが染色体異常を持つ可能性が高いと考えられる場合に行う検査です。お腹から超音波検査を行い、赤ちゃんや胎盤、臍帯の位置を確認しながら、お腹に針を刺し、羊水を採取します。そして羊水中に含まれる赤ちゃんの染色体の解析をします。
染色体疾患全般の確定検査となりますので、この検査で染色体の数に異常が確認されれば診断が確定します。
羊水検査の合併症として、出血・感染・流産・早産などがあり、この処置に伴う流産のリスクは約1/300と言われています。リスクについてご夫婦またはパートナーと共にご理解いただき、同意をいただいた上で実施することになります。

遺伝カウンセリング

出生前検査を受けるかどうか悩んでいる、ご自身やご家族の体質が子に遺伝するのか心配、検査についてより詳しく説明を受けたいという方は遺伝カウンセリングを受けることをお勧めします。 遺伝カウンセリングではご本人、パートナーの不安や心配を伺い、適切な医学的、遺伝学的情報を提供した上で、ご本人、パートナーがご自身でより良い選択ができるよう支援します。 NIPT検査前には必ず遺伝カウンセリングを受けていただくことになります。
参考URL出生前検査認証制度等運営委員会HP https://jams-prenatal.jp

• 遺伝カウンセリング外来毎週水曜 午後

• 担当者臨床遺伝専門医　水上都
  日本産科婦人科遺伝診療学会（周産期）
  認定医　大久保　仁

遺伝外来はWEB予約に対応しておりません。ご予約は前日の16時までにお電話でご連絡いただくか、受診の際に外来スタッフまでお声がけ下さい。（日・祝除く）TEL：011-746-5505

出生前検査について一般的な情報を知りたいという方は出生前診断基礎クラスの受講をお勧めしています。

• 出生前診断基礎クラス第2・4日曜日　14：00～15：00詳しくはこちら

遺伝外来・出生前検査の一般的な流れ